認知症について

認知症について

認知症は、病名ではありません。症状が集まった状態を指します。
認知症の原因となる疾患の割合を日本の認知症の人全体からみた調査はありません。ただ、各大学病院を受診した人を対象にした研究はあります。それらを大きくまとめると、認知症の原因となる疾患のうち、最も人数が多いのはアルツハイマー型認知症、次いで多いのはレビー小体型認知症、あるいは 血管性認知症といえます。
また、認知症の原因となる疾患が、同時に複数存在することもあります。

アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症初期の段階では、「少し前の出来事を忘れてしまう」タイプの記憶力の低下、時間や場所の見当識の低下などがよくおこります。
人によっては、記憶力の低下よりも、何となくボーっとしているように見える注意力の低下、意欲の低下、落ち込みがちになるといったことが目立つこともあります。
時間が経ち、疾患の状態が進むと単語が思い出せなくなる、失語、仕事や料理の手順が悪くなるなどの遂行機能の低下などが徐々に目立つようになることもあります。

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症でよくおこる症状には、幻覚の中でも幻視、錐体外路症状、意識の清明さが変動するといったものがあります。
しばしばおこる症状には自律神経の機能低下、うつなどがあります。
記憶力の低下は、さほど目立たないこともあります。

血管性認知症

血管性認知症の現在の国際的な取り決めでは、脳の血管が詰まる脳梗塞、脳の血管が壊れる、くも膜下出血や、脳出血などの、明らかな脳血管障害が起きたあと、認知機能が低下した場合、血管性認知症といいます。
脳血管障害が起こると、注意力の低下、意欲の低下、うつを伴うことがあります。
これらは治療が難しいことも多く、血管性認知症に移行する場合もあります。
血管性認知症の特徴は、注意力の低下よりも意欲の低下が目立つ場合が多い、急に泣いたり怒ったり、感情の起伏が激しくなる、ダメージを受けた脳の血管の場所によって脳の中のある場所の働きは悪くなるがその他の場所の機能は比較的保たれていることが多いなどがあります。
脳の血管のダメージは、高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病と密接に関連しているといわれています。

日本で使われている認知症の薬には次のようなものがあります。

コリンエステラーゼ阻害薬 脳の中でアセチルコリンを分解する酵素の働きを抑えることにより、脳内のアセチルコリンの濃度を高める作用を持つ薬です。
NMDA受容体拮抗薬 グルタミン酸によるNMDA受容体への過剰な刺激が神経細胞の脱落をひき起こすという説に基づく薬です。

いずれも、アルツハイマー型認知症の認知症症状の進行を抑える目的で使用します。疾患そのものを治すものではありません。
使用できる薬の種類や量はアルツハイマー型認知症の症状と生活の困難さによって決められています。
医師と相談しながらその人にあった薬を使用することで、症状が進むのを遅らせることや生活の困難さを軽減することが期待されます。

いぜき内科クリニック

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〒478-0012
愛知県知多市巽ケ丘2-157

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